PGTC ラウンド2 七谷川サーキット

京都府亀岡市に位置する七谷川サーキットにてPGTCラウンド2が開催された。この七谷川サーキットでのPGTC開催は初となり、ラウンド1が終了した後から多くのドライバーが事前練習を行なっていた。このサーキットは1ラップ13秒前後のテクニカルレイアウト。ホームストレートが短く、テクニカルなインフィールドを失速なくリズミカルにクリアしなければ好タイムは望めない。

事前エントリーではオープンクラス39名、スポーツクラス24名の合計63名がエントリー。しかし、開催前日は雨の為に練習ができずレース当日を迎えることとなる。しかし当日の天気予報も午後からは下り坂。そのため延べ44名に参加人数が減ってしまったが、これから始まるレースに向けて各選手は準備を進めた。

昨日の雨のため路面はところどころウェット状態。しかし、練習走行後には走行ラインはドライとなりオープンクラスから4分間の予選が始まった。

予選第1ラウンド
オープンクラス

1組目
トップドライバーがひしめくオープンクラスにPGTC初参加となる大阪の小夷選手(S7333/ )を交え、各車タイムアタックを開始。佐橋(弟/S733/PICCO)がオープニングラップから他車を圧倒するタイムをマーク。しかし、2ラップ目からは他の選手も本来の走りで好タイムをマークしていく。路面状態はまだ完全でない様子。各車16秒前後のラップで走行するが周回を重ねるにつれてペースがあがる。序盤のトップは佐橋選手。2番手に鈴木選手(G4/PICCO)、3番手に嶋崎選手(MTX4/Nova)。4番手にはPGTC初参加の小夷選手となる。しかし、小夷選手は9周を過ぎたところで大きくタイムロスし順位を大幅に落としてしまう。その結果、小夷選手は11周でゴール。トップは佐橋(弟)選手がこの組唯一17周4分14秒591でゴール。続いて鈴木選手、嶋崎選手がゴール。

2組目
コースコンディションが完全でない状況下では後で走行する組の方が圧倒的有利。開始早々から前の組のトップタイムを上回るペースで松田拓海選手(S733/Mega)を筆頭に寺内選手(MTX4/Nova)、横山選手(NT1 /OS)が続く。トップを走行する松田選手は2ラップ目から13秒844という脅威的なタイムを記録。しかし、後半で他のマシンとの接触による転倒で大幅にタイムロス。予選第1ラウンドを落としてしまう。これにより、寺内選手、横山選手、中野選手のポジションがそれぞれ一つ上がり、寺内選手が17周4分9秒229横山選手が17周4分10秒748と、前の佐橋(弟)選手の記録を大きく更新してゴール。3番タイムでゴールしたPGTC初参加の中野選手も16周4分2秒143と好結果でゴール。

3組目
オープンクラス最後の組となるこのヒートではPGTCでの入賞率が高い高畑翔暉選手(R4/O.S. )が走行する。路面コンディションも次第に良好となり、かなりの好結果が期待される。そして、佐橋(兄/S733/Mega)選手、森潤一選手(NT1/PICCO)もこのヒート。これまでの記録を更新できるか、誰がトップタイムホルダーになるか、注目が集まった。
スタート直後、森選手がトラブルにより一時マシンがストップ。しかし、すぐに復帰して周回を重ねる。その間にも高畑選手をトップに松田誠選手(MTX4/ )高橋選手(MTX4 )と続く。序盤でボディーを巻き込んだ佐橋選手は大きく出遅れる。そしてトップの高畑選手が17周4分2秒696という総合トップタイムでゴール2番手の松田誠選手は17周4分11秒811、3番手の高橋選手も17周4分13秒252と上位に食い込むタイムでゴール。

スポーツクラス

1組目
PGTCにほぼ毎戦参加して実力をつけてきた若手ドライバーの神田侑輝選手(G4RS/RB )を先頭に早川善仁選手(NT1/RB)、都康成選手(NT1/OS)が序盤をリード。レース中盤には森山孝明選手(NT1/Nova)、和崎健一選手(MTX4/RB )がトップタイム争いに加わる。各車のベストラップに大きな差はない。しかし、トップの神田選手は各ラップを同一ペースで周回し徐々に2番手以降とのタイム差を広げる。レース後半には2番手に和崎選手、3番手に森山選手が激しい2番手タイム争いを繰り広げながら浮上。そして和崎選手が2番手タイムである16周4分10秒691、続いて森山選手が16周4分10秒791と0.1秒差でそれぞれゴール。トップを走行していた神田選手は16周4分6秒200と、終始トップを守りきってトップタイムゴール。

2組目
予選第1ラウンドの最終組となるこの組が走行する頃には路面コンシションもほぼ回復。各選手路面コンディションをウォームアップランにて確認し、タイムアタックを開始。そして渡辺匡弘選手(NT1/RB)のリードでこの組は進行。2番手に前野土志延選手(MTX4/ )、3番手に足立幸雄選手(NT1/PICCO)、4番手に小島和明選手(NT1/Mega)と続く。しかし、後半にはトップの渡辺選手がストレートエンドで転倒してトップから脱落。3番手から追い上げてきた足立選手がトップに立ち、2番手は前野選手。そして、ゴール直前には後方から追い上げてきた川口朋選手(NT1/PICCO)が3番手に浮上し、トップ3台がこの順にゴール。トップゴールした足立選手は16周4分11秒741、2番手の前野選手は15周4分4秒037、3番手の川口選手は15周4分8秒010。

予選第1ラウンド総合結果
オープンクラス トップ10
1位 高畑 翔輝選手
2位 寺内 翼皓選手
3位 横山 慎之佑選手
4位 松田 誠選手
5位 高橋 裕選手
6位 佐橋 忠彦(弟)選手
7位 中野 晃則選手
8位 川畑 大輔選手
9位 川村 昌義選手
10位 鈴木 典道選手

スポーツクラス トップ10
1位 神田 侑輝選手
2位 和崎 健一選手
3位 森山 孝明選手
4位 足立 幸雄選手
5位 早川 善仁選手
6位 前野 土志延選手
7位 篠川 光則選手
8位 川口 朋選手
9位 都 康成選手
10位 池辺 祥児選手









予選第2ラウンド
オープンクラス
1組目
予選第1ラウンドの3ヒート目で記録された高畑選手の記録更新を目標に各選手がスタート。スタート直後から佐橋(弟)選手、嶋崎選手、植月選手がハイペースで周回を重ねる。4番手の鈴木選手もこのトップ3台に追従してくが、中盤から次第に離されていく。各車、トラブルやミスのない走りで確実に周回を重ね4分を迎えトップに佐橋(弟)選手が17周4分4秒230でゴールする。しかし高畑選手の17周4分2秒を更新することはできず。2番手でゴールした嶋崎選手は17周4分8秒672、3番手に17周4分11秒672で植月選手がゴール。

2組目
横山選手、松田選手、寺内選手がトップの座を獲得しようとタイムアタックを開始。彼ら3人と、中野晃則選手(MTX4/ )がオープニングラップから14秒台中盤のタイムを記録しながら周回を重ねる。松田選手は4周目から唯一13秒台のラップタイムを連続しながら周回を重ね他の選手とのタイム差を広げる。このタイムのままで走行を続ければ確実に総合トップとなる。横山選手も13秒台のタイムを何度が記録しながら周回を重ね2番手で走行。レース後半には、神田公一選手(G4/Nova)が3番手タイムまで浮上。トップの松田拓海選手は18周に入り4分11秒222という総合トップタイムでゴール2番手の横山選手は17周4分5秒191、3番手に神田選手が17周4分10秒312でゴール。

3組目
記録を更新された高畑選手がポジションの奪還を目指してスタート。各マシンも順次計測に入る。2周目に佐橋(兄)選手のマシンがバックストレートで突如スポンジバリアーに激突。このままリタイヤとなり予選2回目まで不意にしてしまう。トップで走行している高畑選手までもがレース中盤にトラブルでリタイヤ。佐橋選手同様に路面コンディションが向上してきたこの予選第2ラウンドで結果を残すことができなかった。その後、松田誠選手、川村昌義選手、高橋裕選手がそれぞれ17周を記録するが自身の記録を更新したのは松田誠選手のみとなる。

これにより、ここまでの結果ではオープンクラスの総合トップに松田拓海選手、2番手に高畑選手、3番手に佐橋忠彦(弟)選手となる。

スポーツクラス
1組目
篠川選手、森山選手、和崎選手、都選手が序盤からハイペースで周回を重ねる。しかし、レース中盤に和崎選手がトラブルでタイムロス。トップ争いから脱落してしまう。トップタイムで走行する篠川選手に2番手の森山選手が食らいつき、タイム差を縮める。両者のポジションはスタートから3分でに遂に入れ替わり、トップに森山選手となる。2番手に篠川選手。そして3番手には都選手がポジションアップし、この3台がトップタイム争い。この順位のまま4分を迎え、森山選手が自身の記録とスポーツクラスのここまでのトップタイムを更新する16周4分0秒788でゴール。篠川選手が同じく16周の4分4秒320と自身の記録を大きく更新。そして3番手でゴールした都選手も自身の記録を更新する16周4分6秒643でゴールし、総合での上位につくタイムを記録。


2組目
スタート前に少し雨が降り始めたため、この組を走行する選手は一時待機となる。すぐに雨がやみ、各選手ウォームアップランに入り路面コンディションを確認。フラッグマンの指示により各車コースインしタイムアタックを開始。しかし、ここでもまた小雨が降り始める。レースはそのまま進行したが、次第に雨が強くなりレースを一時中断せざるを得なくなる。その後、雨脚はどんどん強くなり路面には水溜りができるまでになる。




ここで運営側から「天候の回復後に中断した予選第2ラウンドのスポーツクラス2組目を再レースする」と発表される。しかし、昼休みを挟んで天候の回復を待ったものの雨脚が弱まらず、雨が止んだとしても路面の回復が見込めないため、これ以降のレースを中止とし 予選第2ラウンドを不成立とるすることが正式に発表された。

よって、予選第1ラウンド目の結果が最終結果となり、予選第1ラウンドでタイムを確実に記録したオープンクラスの高畑選手が優勝。そして実力をつけてきた小学生ドライバーの神田侑輝選手がPGTCスポーツクラス初優勝となりラウンド2が終了した。

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