PGTC 2018 第4戦 O.S.フィールド レースレポート
前週の台風により1週間延期しての開催となった今回の第4ラウンドでは、エントリーが述べ25名となったものの、高ポイント獲得に励む各選手の姿が見られるなど、レースへの高い意気込みが感じられた。前日の土曜日はコースクローズで練習走行ができなかったため、各選手が充分にレースへ望めるよう通常より長めの練習走行時間枠が設けられた。 予選 ゴムタイヤクラス 毎回、O.S.フィールドで開催のゴムタイヤクラスでは、激戦が繰り広げられ、今回も常勝の隅田賢治選手(R4)が序盤からベストラップをマークしながら走行。そして佐藤清則選手(R4)、山崎豊真選手も好タイムをマークしながら走行。その後、山崎選手のマシンが転倒して大きくタイムロス。このヒートは隅田選手が16周5分2秒でゴール。2ヒート目では菅野仁司選手(IF15)が安定したラップを刻みながらレースをリード。坂野雅章選手(R4)が菅野選手を追うが、次第に差が広がっていく。結局、2ヒートを菅野選手がゴムタイヤクラストップとなる17周5分20秒でゴール。 予選2ラウンド目では1ヒート目の隅田選手がベストラップを17秒9まで更新。ハイペースのまま5分間を完走し、菅野選手のタイムを打ち破る17周5分12秒でゴール。 1ラウンド目で転倒してタイムロスした山崎選手はまたしても序盤での大きなタイムロスが響き、大きくタイム更新には至らず。小林洋之選手(R4)、片岡義人選手(IF15)もこのヒートではタイム更新には至らず。予選最終ラウンドでは、1ヒート目を走行する佐藤選手がベストラップ17秒9をマーク。これまで1ヒート目をトップゴールしてきた隅田選手を抑えて最終ラウンドを17周5分13秒でゴール。しかし、2ラウンド目で隅田選手が記録した17周5分12秒に僅かに届かず予選を終えることとなる。2ヒート目では遅れて参加の河野哲也選手が出走するが、トラブルによりスタートから遅れて満足な結果を残すことができず、他の選手も高くなった気温のせいなのか、ラップタイムも低下し記録更新には至らなかった。ゴムタイヤクラスでは常勝、隅田選手がまたしてもTQを獲得。
スポンジタイヤクラス GPツーリング世界選手権前ということもあり、ワークス選手の参加が取り止められた今大会では、グランドファイナル進出の機会が高まり、プライベート選手には高ポイント獲得の絶好のチャンスとなる。そんなスポンジタイヤクラスでは2ヒート目に田中広芳選手(NT1-18/O.S.)が17周5分7秒、ベストラップ17.8用、3ヒート目に浅野一郎選手(748WC/O.S.)が17周5分6秒、ベストラップ17.5秒をマークし、この二人がこの後もトップタイム争いを繰り広げる。2ラウンド目になると、1ラウンド目をトラブルで走行できなかった宮内与志行選手(MTX6R/O.S.)も完走し記録を残す。1ヒート目を走行する松田誠選手(748WC/O.S.)が17周5分9秒にタイムを更新。2ヒート目の田中選手も17周5分4秒にタイムを更新するが、3ヒート目の浅野選手もタイムを17周5分3秒に更新し、総合トップの座を死守。同じく3ヒート目の茶山浩次選手(BMT/O.S.)もタイムを更新して17周5分12秒でゴール。最終3ラウンド目では各選手が大きくタイムを更新し、1ヒート目では松田選手が17周5分7秒を記録し、滝正行選手も17周5分14秒までタイムを上げる。他の選手がタイムを更新する中、三原克敬選手(MTX6R/O.S.)はセットが決まらなかったのか、タイム更新に至らず。2ヒートの田中選手がトップの浅野選手のタイムを上回る17周5分2秒をマーク。これでTQ逆転かと思われたが、3ヒートを走行する浅野選手が起死回生の走りで17周5分1秒と、またしてもトップタイムを記録。これで浅野選手のTQが確定した。皆川誠選手(748WC/O.S.)17周5分7秒、茶山選手17秒5分10秒と最終ラウンドでタイムを更新し、皆川選手は総合4番手となりシード権を獲得。
決勝 参加人数の都合、給油作業を行うメカニックの数が不足したため、決勝ヒートはそれぞれA,Bの2ヒートに分けた。そして同一ゼッケン同士でメカニックを行い、かつ走行結果を集計により順位付けする方式にて行った。 TGゴムタイヤクラス B組 20分 スタート直後、山崎選手がリードするが直ぐに小林選手がトップに。しかし、それもつかの間、佐藤選手、山崎選手がレースをリードして小林選手は3番手に。その後、佐藤選手のレリードでレースは進行。レース後半、3番手の小林選手と2番手の山崎選手と一時順位が入れ替わることもあったが、山崎選手が2番手を死守。トップの佐藤選手は後続との差を広げ63周20分23秒でゴール。2番手には山崎選手が61周20分10秒、3番手に小林選手が61周20分13秒でゴール。 A組 20分 決勝ヒートでも隅田選手が序盤からリード。菅野選手、片岡選手が続く。序盤、坂野選手が前の片岡選手を抜いて3番手に順位をアップ。しかし、その後マシンをフェンスにヒットさせて後退し、片岡選手が再び3番手に。その後レースは膠着状態を迎え、トップを走行する隅田選手が後続との差を広げる。中盤を過ぎたところで、坂野選手のマシンが転倒してエンジンがストップし前との差が広がる。20分を迎え、トップを走行する隅田選手が65周20分9秒でゴールし、B組トップの佐藤選手のタイムを上回る結果となりTGゴムタイヤクラス優勝を収めた。2位は佐藤選手、3位に菅野選手が入賞した。
スポンジタイヤクラス セミファイナルB組 15分 ABの11名の中から8名がグランドファイナルへ進出できる今回のレース。まずセミファイナルB組では茶山選手、武田悟志選手(748WC/O.S.)、三原選手が抜け出てトップ争い。この後、三原選手が武田選手、茶山選手を次々に抜いてトップとなる。そして1度目の給油で4番手の滝選手が武田選手の前にでて3番手になる。しかし、その後滝選手のマシンがクラッシュしてエンジンがストップ。これで武田選手が再び3番手。レースは三原選手が先頭のまま進行し、15分が経過。トップから三原選手、茶山選手、武田選手がゴール。 セミファイナルA組 15分 仮に先に走行したB組全員がこのA組より早いタイムだったとすると、このA組では上位3台に入ればグランドファイナル進出が確定することとなる。その上位3台の枠を目指し、レースがスタート。序盤、ゼッケン1番の寺部泰三選手(NT1-18/O.S.)がレースをリード。そして西本光弘選手(748WC/O.S.)小沢忠史選手(MTX6R/O.S.)と続く。1度目の給油のとき、トップを走行していた寺部選手のマシンに悲劇が起きる。給油作業中インダクションエアクリーナーが外れてしまい、そのままコースイン。再びピットインするもの、取付け作業に時間を要して最下位まで順位を落とす。この間にトップを西本選手と小沢選手が争う。最後尾まで順位を落とした寺部選手は怒涛の追い上げで、ひとつひとつ順位を上げる。トップは時折、小沢選手と西本選手が順位を入れ替えながら激しくトップ争い。最後の給油で寺部選手はグランドファイナル進出が確定する3番手ポジションに順位をアップ。その後、15分を迎えて小沢選手が西本選手に0.5秒勝りトップゴール。3番手に寺部選手がゴール。 グランドファイナル B組20分 勝ち上がった寺部選手のマシンんがスタートでエンジンが掛からず出遅れてしまう。トップは予選総合2番手の田中選手が走行。そして茶山選手、皆川選手が続く。序盤、皆川選手が早速茶山選手を抜いて2番手に。3番手に茶山選手、4番手に西本選手と続く。トップを走行する田中選手はペースを落とすことなくリードを続け、一度目の給油が終わった頃には後続を大きく引き離して独走状態に。2番の皆川選手も3番手の茶山選手との差を広げ、レースはほぼ膠着化してしまう。しかしレース後半、3番手の茶山選手が追い上げて皆川選手をパスして2番手に順位をアップ。その後、20分を経過して田中選手が67周20分17秒でトップゴール。2番手に茶山選手が64周20分11秒でゴール。3番手に皆川選手が64周20分12秒でゴール。 A組 20分 B組を予想通りトップでゴールした田中選手に対して、A組を走行する浅野選手がどう出るか。これまでの予選では、すべて田中選手のタイムを後からすべて塗り替えてきた。この決勝ヒートでも浅野選手の快進撃が続くか。多くの選手が見守る中レースがスタートした。案の定、浅野選手はスタートからトップを走行。しかし、セットを大きく変更したのか、マシンの動きが予選とはまったく異なっていた。2番手には三原選手。3番手には武田選手が走行。一度目の給油時のトップ浅野浅野選手のマシンのエンジンがストップ。すぐに再始動してコースに復帰するが、幾分のタイムロスは否めない。これによりトップが三原選手となるが、8分を経過したところで浅野選手が再びトップとなる。この後、浅野選手のベストラップが次第に更新され、ペースを上げにかかっていることが伺える。目標タイムはB組の田中選手の出した67周20分17秒。レース時間も残り少なくなり、後続の三原選手との差も大きくなる。62周、63周とラップが増えるたびに残り時間が少なくなる。そして64周のとき、他車のゴールコールのアナウンスが入り、遂に20分を経過。浅野選手は65周20分15秒でゴールし、最後の最後に田中選手が勝利を収めることとなった。三原選手がA組を2番手タイムの64周20分6秒、武田選手が64周20分6秒でゴール。 最終順位は次の表ととおり。
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