PGTC ラウンド1 
今回の開催地 O.S.フィールド。6月27日に延期され開催された。しかし今回も天候不順を危惧する空模様。前日の土曜日は一日中雨、全く練習することができなかった。そんな中でレース当日を迎えたが・・・・・・。
事前エントリーでは60名を超えていたが、やはり前日の雨とレース当日の天気予報で晴れマークが出ていなかったことなどにより参加者のキャンセルが続出。それでも総勢46名のドライバーがO.S.フィールドに集結。

予選開始
前日の降雨により、まったく練習が出来なかったことも有り、各ドライバーのデータ収集を兼ねたコントロールプラクティスが予選各組で行われ、予選第1ラウンドがスタート。予想通り、朝まで降った雨により路面コンディションは最悪状態。さらに30℃を超える気温と高湿度でドライバーにも負担がかかる。
予選第1ラウンド
1組目
スタートした序盤こそタイムが伸びてこなかったが、中盤には佐橋祐也選手(S733/Mega)と神田選手(G4RS/RB)がそれぞれ17秒台中盤前後のラップタイムを記録。そして、終了間際に森谷選手(NT-1/NOVA)も17秒台のラップタイムをマーク。この日、O.S.フィールド初走行となる長野から参加の馬場選手(NT-1/O.S.)も18秒台中盤のタイムを記録し好調な出だし。この組トップは佐橋祐也選手17周5分4秒499。2番手タイムは神田選手の17周5分7秒697

2組目
前回のSPKで開催されたラウンド3で優勝した寺内翼皓選手(S733/NOVA)を筆頭に山浦(S733/NOVA)、鳥井(NT-1/O.S.)、鈴木(G4RS/NOVA)、植月(NT-1/picco)といった強豪が顔を並べる予選第2組。まずは寺内選手がオープニングラップから17秒台後半のタイムをマーク。続く山浦選手も17秒台に入ろうかというタイムでラップを重ねる。しかし、鳥井、鈴木、植月の3選手はタイムが思うように伸びてこない。そんな中、寺内選手と山浦選手がタイムを次第に上げて最後は寺内選手が17周5分1秒636、山浦選手が17周5分09秒042。そして鳥井選手もなんとか17周5分14秒150に入れてきた。

3組目
横山選手(NT1/O.S.)、山下選手(NI1/OS)、佐橋忠彦選手(S733/picco)のリードで始まったが2分を過ぎたところで佐橋選手がリタイヤ。横山選手が17秒台のラップタイムを安定してマークし、ここまでで唯一の18周にマシンを入れるトップタイムをマーク

4組目
入賞率の高い、嶋崎選手(MTX4/NOVA)、高畑選手(Vone/O.S.)、松田拓海選手(S733/MEGA)。そしてベテランの渡辺選手(G4RS/NOVA)神田選手(G4RS/RB)が走行する4組目。路面コンディションも幾分よくなり、タイムアタックに入る。嶋崎選手がまずは好調なスタートで好タイムをマークしながらラップを重ねる。他の選手もラップを重ねるがラップタイムが思うように縮まらず、松田選手が3分を過ぎたあたりでリタイヤ。しかし、嶋崎選手が他の選手をパスしながら確実にラップを重ね、18周5分15秒911を記録。そして南口選手(NT-1/NOVA)が安定したラップタイムでこの組の2番手タイムである17周5分10秒622をマーク。

5組目
森村選手(NT-1/NOVA)、西山選手(NT-1/O.S.)、柴村選手(Vone/O.S.)、武田選手(NT-1/RB)、安部選手(NT-1/NOVA)の5人が拮抗したタイムで争った予選最終組。各コーナーで無駄な争いを避けつつ5分間のタイムをまとめるべく確実にラップを刻む。森村選手が18周まであと一歩の17周5分03秒355というこの組のトップタイムを筆頭に、柴村選手、西山選手、安部選手、武田選手の順に各車17周を記録してゴール。

予選第1ラウンド トップ5
1位 嶋崎 真弥生(MTX4/NOVA) 18周5分15秒911 17.277
2位 横山 慎之佑(NT1/O.S.) 18周5分16秒337 17.201(ファステストラップ)
3位 寺内 翼皓(S733/NOVA) 17周5分1秒636 17.636
4位 森村 眞次(NT1/NOVA) 17周5分3秒355 17.518
5位 佐橋 祐也(S733/MEGA) 17周5分4秒499 17.499


予選第2ラウンド
1組目
佐橋祐也選手が予選開始前の練習走行でマシンにトラブルを抱えて、スタートできずにこのラウンドを棒に振る。神田選手と森谷選手がこの組の序盤をリードするが、森谷選手が途中でタイムを大きくロス。後ろで終始安定して走行をしていた馬場選手が2番手タイムの17周5分12秒063でゴール。神田選手は殆どの周回を17秒台で走行しこの組のトップタイムで走行していたが、17周5分03秒205と18周まであと少しのところでタイム アップ

2組目
強豪がひしめく予選2組目。殆んどの選手が18秒台でスタートしたオープニングラップで寺内選手が17秒前半の好タイムで予選をスタート。しかも5ラップ目には16秒台に入ろうかという17秒014をマーク。突き放されないよう果敢な走りをする鳥井選手、鈴木選手。この二人のタイムは互角。そして、その背後では植月選手と喜多選手が僅差でラップを重ねる。寺内選手はミスする気配も無く、これまでのトップタイムを塗り替える18周5分12秒592を記録。2番手に鳥井選手が17周5分08秒499、3番手に鈴木選手が17周5分08秒723。4番手は植月選手 17周5分12秒342、5番手に喜多選手 17周5分12秒951と2番手、4番手争いは目が離せない状況であった。

3組目
巻き返しを図る佐橋忠彦選手が予選第1ラウンドの2番手タイムホルダーである横山選手に食らい付きながらラップを重ねる。しかし、清水選手も負けじと横山、佐橋選手に負けるとも劣らない走りを披露して周回を重ねる。そして横山選手が自身の記録を大きく更新する18周5分12秒704でゴール佐橋選手もかろうじてマシンを18周5分15秒092の記録を残した清水選手はベストラップで17秒台を出し、トータルタイムでは17周5分07秒602と自身の記録を大きく更新。

4組目
トップ争いに常に顔を並べる嶋崎選手、松田拓海選手がトラブルでリタイヤしてしまう。南口選手と、高畑選手が拮抗したラップタイムで序盤をリード。しかし、後半になって高畑選手のマシンがややペースダウンしていく。そのまま南口選手が17周5分03秒718でこの組のトップゴール。高畑選手は南口選手から約7秒遅れてゴール。

5組目
トータルタイムで好記録を残す選手は、やはりオープニングラップから好タイムをマークしている。この組でも森村選手がオープニングラップで17秒台中盤(他の選手は18秒台)のタイムをマークしてタイムアタックを始める。この組は予選第1ラウンドでもそうであったように、各ドライバーの力量の大きな差はない。この組の中だけで言えば一つのミスで順位が大きく入れ替わる。そのためか他車との接触を最大限に避けつつ、自身のタイム更新を狙う。そんな中飛び出てきたのが、予選第1ラウンド同様に森村選手と柴村選手。両選手とも、難なく第1ラウンドでの記録を更新するがトップの森村選手は18周までは入ることができなかった。

予選第2ラウンド トップ5
1位 寺内 翼皓(S733/NOVA) 18周5分12秒592 17.014
2位 横山 慎之佑(NT-1/O.S.) 18周5分12秒704 17.044
3位 佐橋 忠彦(S733/picco) 18周5分15秒092 17.297
4位 嶋崎 真弥(MTX4/NOVA) 18周5分15秒911 17.277
5位 森村 眞次(NT-1/NOVA) 17周5分1秒163 17.254
予選最終ラウンド
1組目
第2ラウンドでトラブルにより走行できなかった佐橋祐也選手であったが、マシンを修理し新たなセットアップで最終予選にかける。セットアップが的中し、序盤からうまくペースにのり18周5分17秒443と何とかワークスの意地を見せた。そして、神田選手、森谷選手がタイムを更新できなかった。この最終ラウンドで馬場選手が自身の記録を5秒近くタイムを更新

2組目
鳥井、喜多、大東、坂下選手と多くのドライバーがそれぞれ自身のタイムを更新。特筆すべきはこれまでのトップタイムホルダーであった寺内選手が、さらにタイムを2秒以上更新の18周5分10秒592を記録

3組目
トップ争いに食い込む横山選手が先の寺内選手と同じようなペースで周回を重ね、ギャラリーの注目を浴びる。そして横山選手は自己記録を更新したのだったが、寺内選手の記録にはあと一歩及ばず18周5分12秒639で予選を終えた。この組を完走した殆どの選手がタイムを更新。中でも能崎選手がこの最終予選で自己の記録を大きく更新した。

5組目
予選1ラウンド、2ラウンドともに、この組のトップタイムを出した森村選手。総合でのポジションアップを狙い最終予選に挑む。他の選手も同様、最後の5分間に勝負を賭ける。森村選手は自身のタイムを更新することが出来なかったが、他の殆どの選手はタイムを見事に更新して予選を終えた。

4組目
運営側のミスによりレースを中断してしまい、5組目の走行終了後に再レースとなった予選4組目。強豪がひしめく中でどうしても目立ってしまう若手のドライバー達。この組でもその例外は無く、嶋崎選手と高畑選手に注目が集まる。しかし、ベテランの渡辺選手も負けじと、いままでの走りを払拭するかのようにハイペースで周回を重ねる。そしてベストラップではなんと17秒163をマーク。このまま18周に入るかと思われたが、健闘むなしく17周5分01秒829で最終予選を終えた。一方、嶋崎選手は前のラウンドでのトラブルで臆することなく、攻撃的な走りで周回を重ねる。ベストラップも17秒051を記録し、寺内選手の記録を破ろうと果敢に各コーナーを攻める。しかし、最後は18周5分13秒059と寺内選手の記録を破ることは出来ずに予選を終えた。高畑選手も17周5分02秒091までタイムを更新。

予選総合トップ5
1位 寺内 翼皓(MTX/NOVA) 18周5分10秒198 17.073
2位 横山 慎之佑(NT1/OS) 18周5分12秒639 17.144
3位 嶋崎 真弥(MTX/NOVA) 18周5分13秒059 17.051(ファステストラップ)
4位 佐橋 忠彦(S733/PICCO) 18周5分13秒970 17.119
5位 佐橋 祐也(S733/MEGA) 18周5分17秒443 17.422

勝ち上がり決勝
全ての予選が終了後、一時雨に見舞われたが天候は回復の兆しを見せ路面も乾いていった。しかし、これまで回復してきた路面コンディションはまたしても悪化してしまったのだが、
決勝開始時刻を迎え、1/8Bファイナルから勝ち上がり決勝がスタートした。

1/8B
大きな混乱も無くスタートした1/8Bメイン。1番グリッドスタートの松田選手がトップで折り返してくるが、すぐに池辺選手にトップを奪われてしまう。それを野元選手と山田選手が追う。しかし野元選手がトラブルによりリタイヤし、トップ 池辺選手、2番手 山田選手、3番手 桑原選手の順となる。1度目の給油時、ピットまで燃料がもたなかった桑原選手がタイムをロス。しかし、なんとかそのまま3番手のポジションをキープして復帰に成功。後半、山田選手が池辺選手を抑えてトップに立ち、序々に差を広げてトップゴール。2番手に池辺選手、3番手に桑原選手がゴール

1/8A
スタート直後の1コーナーで何台かを巻き込むクラッシュが発生。幸いどのマシンにも大きな被害は無く、そのまま各車走行を続ける。しかし、このクラッシュで1番、2番、3番グリッドスタートの藤井選手、森村選手、坂下選手が大きく順位を落としてしまう。トップは神田選手。しかし、1度目の給油を迎える頃には、大きく順位を落とした藤井選手、森村選手、坂下選手がこの順番でトップ3に返り咲く。この状態がゴール2分前まで続くのだが、藤井選手がトラブルに見舞われて森村選手にトップを奪われる。続いて坂下選手にポジションを奪われてしまう。さらにはゴール1分前に4番手を走行していた遠藤選手にまでポジションを奪われて勝ちあがりを逃してしまうこととなった。
勝ち上がりは森村選手、坂下選手、遠藤選手

1/4B
武田選手、藤井選手、植月選手とゼッケン順の順位でトップ3台がリード。4番手にはスタートでうまく抜け出したゼッケン8番の山田選手が位置する。スタート後、間もなくして藤井選手が武田選手の前に出る。そのままリードを広げにかかる。そして3番手を走行する植月選手と、2番手の武田選手との差も徐々に広がりを見せる。一方、中盤グループである4番手の松田選手、5番手の山田選手、それから6番手の能崎選手らも各マシンの距離が広がっていく。そしてトップから順位の変動も無いままにそのままの走行順で各車ゴール。勝ち上がりは藤井選手、武田選手、植月選手

1/4A
スタート後、多数のマシンが接触。松田選手、喜多選手、大東選手がうまくかわして前に出る。しかし、鈴木選手がすぐに大東選手を捕らえて3番手に浮上。そしてそのまま鈴木選手は2番手までポジションアップ。しかしトップを走る松田選手は予選でこそ卓越した走りを見せることはなかったが、この勝負のかかった決勝では見違える走りで2番手鈴木選手以降を大きく引き離す。1回目の給油時において2番手以降に大差をつけて独走状態。スタートから6分を過ぎた頃、2番手の鈴木選手が4番手まで順位を落とす。代わって喜多選手が2番手、3番手には大東選手。スタートで順位を落とした山浦選手がこの時点で5番手まで浮上し鈴木選手を狙う。しかし、そこは鈴木選手。最後は粘り強い走りで前の大東選手を抑えて3番手に浮上してゴール。トップゴールは松田選手、2番ゴールは喜多選手。

セミファイナルB
神田選手、森村選手、西山選手が各コーナーで争いながらスタートしたセミファイナルB。
森村選手が不運にも序盤に最後尾近くまで順位を落とす。そして、3分を過ぎたころにゼッケン8番の藤井選手が4番手まで浮上。10分を過ぎた頃に藤井選手はそのままの勢いで2番手まで浮上。しかし、トラブルによりポジションダウン。そして2番手に柴村選手、3番手に高畑選手、4番手に西山選手という順序。5番手の植月選手が懸命に西山選手を追う。レース後半はこの順位に変動なく、各車そのままゴール。
グランドファイナルへ神田選手、柴村選手、高畑選手、西山選手が勝ちあがった

セミファイナルA
佐橋祐也選手が好スタートを決めるが、すぐに松田選手がトップに立つ。3番手に渡辺選手、4番手に馬場選手。トップを走る松田選手が16秒905という圧倒的な速さを記録しながらトップを走る。1度目の給油後、2番手を走行していた佐橋選手がエンジンがストップし大きく順位を落とす。そして渡辺選手が2番手、3番手に馬場選手。しかし、佐橋選手が懸命に追いかけて4番手まで浮上。そして、2回目の給油を終えたところで3番手を走行していた馬場選手を捕らえて3番手に浮上。トップの松田選手は2番手の渡辺選手に1ラップの差をつけて独走状態。そしてそのままトップゴール。2番手は確実な走りで完走した渡辺選手、3番手に佐橋選手、4番手に馬場選手となり、グランドファイナル進出のメンバーが確定した
グランドファイナル
TQの寺内選手を筆頭に横山選手、佐橋忠彦選手、松田選手が好スタート。このトップ集団のペースは他の8台を圧倒、スタート後2分を過ぎたところでは最後尾に追いつく速さ。ここで松田選手が佐橋選手の前に出て3番手となる。そして2番手の横山選手が周回遅れのマシンと接触し3番手にポジションダウン。ここから松田選手がトップの寺内選手に猛追撃をかける。そのすぐ後ろの横山選手が着け3台がレース序盤でのトップ争いを繰り広げる。寺内選手はウェイトハンディを課せられており、必死で逃げるがウェイトハンディが効いているのか、各コーナーで松田選手が寺内選手に詰め寄り猛烈なプッシュをかける。しかし、どんなに接近しようと巧みなドライビングで接触することはなく目が全く離せない状態。3番手を走行する横山選手も安全な距離をとりつつ、前の2台のスキを覗う。そしてその後ろには嶋崎選手が4番手を走行している。一度目の給油を終えてもこの状態に変化はなく、拮抗した争いが続く。そんななか、中盤を走行していた佐橋忠彦選手がトラブルを抱えて後退。5番手に佐橋祐也選手、6番手に渡辺選手が位置する。しかし、佐橋祐也選手もペースが上がらず、トップ集団から引き離されていく。レースも後半に差し掛かったときレコードライン上にストップした高畑選手に2番手の松田選手のマシンが追突!トップ争いから脱落してしまう。その後は寺内選手を横山選手が追う形であったが、最後の給油タイミングで横山選手が寺内選手を抑えて前に出た。両者の差は約1.5秒。2番手の寺内選手から3.5秒離れて松田選手が走行。ゴールまで残り3分。各マシンの差は一定状態。トップの2台はウェイトハンディーが課せられている。一方、3番手の松田選手はノーハンディー。序盤でのコーナーへの鋭い突っ込みを記憶しているギャラリーは様々な展開を期待する。しかし、横山選手と寺内選手はウェイトハンディーなど関係ないかのうように松田選手の追い上げを許さず、横山選手がトップでチェッカーを受け優勝を手にした。SPKでの優勝に続き連勝を狙った寺内選手は2番手。3番手には松田選手。



ベストパフォーマー賞
今回のPGTC初参加で前日の練習も出来ず、非常に不利な条件を跳ね返し、見事グランドファイナルまで進出しワークス勢に劣らない走りで6位入賞。遥か遠方の長野県から参加の馬場選手に贈られた


次回、Round4は7月18日 ホクセイサーキットにて!

 →BACK