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開催決定から僅かの期間であったにも関わらず55名が参加! |
PGTC Round1開幕! 関西を中心としたRC関連メーカー、専門店、そしてRC専門誌とが一丸となって主催するGPツーリングの祭典、The Power of GP Touring Carの記念すべきオープニングラウンドが大阪府Taishi Inter RC Circuitにて開催された。 PGTC【The Power of GP Touring Car】とは、全日本選手権レベルのドライバーとプライベーターが同じ土俵、同じ条件下で競いかつ、中国、関西、中京、と全6サーキットを転戦。全6戦中4戦での獲得ポイント合計によりシリーズチャンピオンが決定する。これは、プライベーターにとっては地の利を生かした戦略とドライビングで、ワークスドライバーと同等以上のレース運びが可能となる。特にこのTaishi Inter Circuitはラジコンサーキットでは珍しく、勾配のキツいサーキット。ホームストレートは短いのだが、下り坂となっており、マシンは一気に最高域まで達してしまう。スピードが乗ったマシンを待ち構える第1コーナーはすり鉢状のゆるいバンク付コーナーとなっており、コーナー出口からは一気に上りのバックストレートと、見ごたえあるコースレイアウトとなっている。またインフィールドの何箇所は転倒しやすく、このあたりのポイントを知り尽くしているドライバーにとっては大きなアドバンテージとなりそうだ。 |
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ついに開戦! レース前日の天気はあいにくの雨模様。他府県から参加の選手にとっては練習が出来ないという不利な条件。その時点で翌日レース本番の天気予報は「曇り」つまりレースが開催されることは間違いない状態。遠征組にとってはますます不利な条件・・・。 しかし!レース当日は・・・、 天気は確かに「曇り」ただひとつ違ったのは、もう5月になろうかという時期にもかかわらず、ものすごい寒さと強風!当然、これは路面コンディションにも大きく影響し、地元の選手もマシンのセットを当日のコンディションに合わせ大幅に変更しなければならないという状態。このRound1でポイントを狙っていた地元有力ドライバー達に焦りがみえた瞬間でもあり、逆に他府県から参加のドライバーの闘志を湧き立たせる状態でもあった。 |
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AM9:20 遂に予選のフラッグが振り下ろされた! だれもが予想していた通り、路面コンディションは最悪。総勢55名のドライバーが各ヒートタイムアタックを開始。バッドコンディションでラップもサーキットレコードより各マシンはいつもより1秒以上遅いタイム。しかしその中でも北陸から参加の森選手(NT1/NOVA)が20周5分11秒388というファステストラップをマーク。つづいて4ヒート目には佐橋祐也選手(S720/MEGA)が20周5分4秒585マーク。 いつもと異なるコンディションのため、地の利を生かせないと思われたが、ここをホームサーキットとして常に練習に励んできた奥田選手(MTX4/RB)がワークス勢を完全に押さえ込む、21周5分13秒290を記録。これがトップタイムとなり1ラウンドは終了。 一方、ファイナル進出の有力候補と予想されていた横山選手(NT1/O.S.)や佐橋忠彦選手(S720/PICCO)寺内選手(S720/NOVA)が散々な記録。 しかし実績で勝るワークス勢がこのまま黙って引き下がるとは考えにくく、路面コンディションが回復する2ラウンド目、3ラウンド目に勝負をかける。 |
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予選2ラウンド目スタート 各マシンが走行を重ねるにつれ、路面も徐々に回復し、各マシンのペースも1ラウンド目より数段向上。佐橋忠彦21周5分00秒304、佐橋祐也21周5分00秒422、森21周5分04秒438がトップ3となり一気にタイムアップし、誰がトップになるか想像できない状態になった。 そして迎えた第2ラウンドの最終ヒート・・・・、ここで心配していた事が現実に。遂に雨が降り始めた。 第2ラウンド最終ヒートはすでに始まっており、終了まで2分程度。 まだマシンへの影響は無いかと思われた瞬間、各マシンのペースが一気にダウン! 無念の第2ラウンド Taishi Inter Circuitの路面はオイル路面。アスファルトが水を吸わない。そのため突然氷の上を走っているような感覚にドライバーとマシンは陥る。もちろん、このヒートは続行不能となり、2ラウンド目の記録はすべてキャンセルとなった・・・。 タイムアップしたにもかかわらず、その記録が反映されないことで落胆を隠せないドライバーの傍らで、1ラウンド目にトップタイムマークした奥田のみが満面笑顔。 |
ファイナル:1周目インフィールドのバトル! |
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雨に包まれる会場 天候の回復を皆で祈るものの、一向に雨の止む気配はなく、ネットでの天気予報でも午後過ぎまでは会場周辺一帯は雨雲に覆われている。ますます予選ラウンドの継続は危ぶまれる中、各ドライバーの不安は増大していった。参加者たちは運営側の発表を待つしかなく、運営側も天候の回復を待つしかなかった。そんな折、遂に運営側から公式発表が下された!その内容は「予選1ラウンドのみを有効とし、第1ラウンドの結果のみで決勝組み合わせを決定する。さらに決勝開始時刻になっても天候が回復しない場合は、第1ラウンドの結果が本日の最終結果となる」というものであった。これはドライバーにとっても、運営側にとっても望まないもの。 しかし!! 参加者全員に決勝レースだけでも楽しんでもらいたいという運営側の願いが通じたのか、決勝開始1時間前に雨が止み始め、参加選手らとスタッフにより、コースの排水作業を開始。路面は表面に水が浮いているだけの状態、作業の進行とともに急速に乾きだした。そして決勝開始予定時刻を少し過ぎた時点で、注目の決勝組み合わせが発表された! |
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決勝はA、Bの各ブロックに別れ、各ヒートから上位3台が次のヒートへ駒を進めることが出来る勝ち上がり方式。グランドファイナルは4名のシードとA、Bブロックから各3名の合計10名で争われる。予選で結果を残せなかったドライバーにとっては最後のチャンス。1/4ファイナル以降は10分間レースとなり、後方からのスタートでも十分に逆転可能な条件。とくに、Taishi Inter Circuitでは全長が短く、ストレートも短いテクニカルコースなため、各マシンとの差がつきにくく、逆転劇が繰り広げやすい特徴を持つ。 決勝レース開始! 参加者全員が待ちに待った決勝トーナメントが遂に開始し、Bブロックの1/16メインから順次スタート。 雨上がり路面のためにグリップも低かったが、そこはみんな同じ状態。 そんな中でも注目は1/2ファイナル。 まずAブロックは大岩(NT1/RB)、森(NT1/NOVA)、横山(NT1/O.S.)といった全日本ファイナリストが敗退、島崎(MTX4/O.S.)と、1/4ファイナルから勝ち上がった佐橋忠彦(S720/PICCO)、古谷(Magic G4/NOVA)の計3名がファイナルのグリッドを獲得。 Bブロックでは1/4ファイナルから勝ち上がった寺内(S720/NOVA)を筆頭に、高畑(V-One RRR/O.S.)、浅原(NT1/MEGA)の3選手がBブロックから勝ちあがり、決勝ファイナリストが確定した! 特筆は地元ドライバーの古谷(Magic/NOVA)。 ファイナルに駒を進めるであろうと予想されていた有力ドライバー達が次々と脱落していく中、個性的な“Magicシャシー”で見事ファイナルに進出。 |
MCを担当して頂いたラジマガ編集長の山鼻氏と小川嬢 |
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決勝のスタート! |
ファイナル決勝! フラッグがおろされ、スタート合図を待つ沈黙の瞬間・・・、1台のマシンが1メートル程進んでしまい再スタート。TQグリッドの奥田(MTX4/RB)が痛恨のスタートミス!大きく順位を落とす。最終コーナーをトップグループで折り返してきたのはスタートをうまく決めたゼッケン4番、5番の佐橋兄弟。さすがにワークスドライバーの底力を見せ付ける。 しかし決勝時間は20分。ワークスドライバーといえども他のドライバーと変わらず、給油は少なくても3回必要。どのタイミングで給油に入るかによって、その後のレース運びに影響が出る。このあたりはレース進行を見守るメカニックの判断にも大きく左右されるところ。 兄弟対決!! 決勝レース前半はゼッケン4番の佐橋祐也がゼッケン5番の佐橋忠彦をブロックしながら走行。しかし、弟忠彦は兄祐也に猛烈なプッシュをかける。 特に兄祐也は、このサーキットと相性が余り合わないらしく、路面のギャップで暴れるマシンを抑え込むのに必死。しかし遂に抑えきれず最終コーナーで弟忠彦にインを開けてしまう。 |
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トップに出た弟忠彦を追う2位の兄祐也が縁石にマシンを乗せてしまい転倒!トップ争いから早くも脱落。代わって2位に浮上したのが佐橋兄弟と同じS720をドライブする寺内。 ここでトップを走行していた弟忠彦が兄祐也と同様、縁石に乗ってしまいハイサイドスピン。2位の寺内との間に十分なマージンを持っていたため、コースへ復帰後もトップのポジションをなんとかキープ。しかし弟忠彦はまたしてもミスにより大きく順位を落とす。ここで寺内がトップに立ちその後、弟忠彦はラジオトラブルにより無念のリタイヤ。そのまま寺内がレースをリードしていたが、ここまでの展開を後ろから見ていた浅原が猛追撃を開始し遂にトップに立ってしまう。 しかし!レース中盤、トップ浅原もまさかの転倒。ここにきて路面グリップが急激に上がりペースが落ちてきたトップ集団。より硬いタイヤを履いていた島崎が徐々にペースアップ、遂にトップの座を奪う!2番手を走行していた浅原が必死で食い下がるが、島崎はミスすることなく安定したドライビングでPGTC Round1のチェッカーを受けた。 |
第1戦ウィナーの島崎選手 |
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また、1/16ファイナルから1/2ファイナルまで勝ち上がるという快挙を成し遂げ、ファイナルには残念ながら勝ち進むことができなかったが、皆の注目を浴びた竹村選手(MTX4/NOVA)には、その栄誉を讃える「ベスト・パフォーマー賞」が授与された。 |
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追記 第1回目ということもあり、運営側としてはいくつかの反省点も見受けられましたが、改善し、今後も参加者の皆様が楽しめるレースイベントにしていきたいと思います。また、事故もなく無事に終了できたことを嬉しく思います。悪天候のため、存分に走ることができませんでしたが、次回Round 2では今回以上に皆様の熱いバトルを期待しております。では、次回は5月31日のGPTC Round 2 in CRPでお会いしましょう! |
左から2位浅原選手、優勝島崎選手、3位寺内選手 |
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